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ご迷惑をおかけしております


え〜、病院を寝ぐらと決め込みまして、早5日が過ぎて行きました。

皆様、如何お過ごしでしょうか?

え〜、あたしの方はと言いますと無事手術も済みましてね、ここぞとばかりに惰眠を貪って居る始末でございます。

しかしまぁなんですよ、病院てぇところはそりゃもう大変なところですよ。

24時間休まずに病人の世話をしてくださるんですから。

そう言ってる間にも救急車が新入りを連れて滑り込んでくるわでね…

そういう過酷な状況でも落ち着いてテキパキと仕事をするお医者さん、看護師さんてぇのはスゴいねぇ。尊敬しますね、本当に。

いろんな人が入院生活をおくっております。そのひとりひとりに声をかけてくだすってね、お世話をしてくださるんですよ。どんなにあたしの頭が軽くったってね、上がりませんよ、えぇ。

下がりっぱなしでございます。

おまいさんのことだから看護婦さんにデレデレしてさ、ついでに目尻も下がってるんじゃないのかい?間違ってもズボンなんて下げるんじゃないよ!

わかってるってばよう、うるせぇな〜。

そんなこんなの毎日ですわ、えぇ。

先日はね、

あたしなんかよりも20年30年も長く生きてるであろう、おねいさんがね、廊下で

あたしを呼び止めて言うんですよ。

「もう、あたしなんて生きてたってしょうがないからさ、殺してくださいよ、お願いしますよ。

ねぇ、おにいさん、お願いします」

「あはは〜!イヤだよう、あたしゃ、人殺しになんかなりたくないやね、気持ちはわかるよ、わかるけどよう、こうやって皆優しくしてくれてるじゃねえか。せっかく生きてんだからよう楽しくやろうじゃないかね、面白いことなんていくらでもあらあな。それにな、おねいさんはね、笑ってるほうが可愛いんだぜ」

「ん〜、そうですか〜…」

それから廊下で会うとさ、手を振り合う仲になったあね。

寂しいんだろうなぁ…誰にも必要とされねぇってのはよ、これほど辛いもんはないやね…。

自分のやりてぇことを好きなだけやることでよ、誰かの役に立ったりよ、楽しんでくれたりよ、必要とされたりよ、幸せにできるってぇのがさ、そんなのがさ、いいですよ、ねぇ。

やりたいことをやるってぇのはそういうことなんじゃないかと、あたしは思うんですがね。

あきれて物も言えない / RC SUCCESSION


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